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◎予算が決まった状態での実務

 ある団体が新たな施設の建設と運営管理を発注しました。
 そして、その団体の担当者と施設の運営管理会社とが協議して、10のネーミング候補 に絞ったところから、
仕事を依頼されました。

 守秘義務があるので、ここに書けることは限られますが、
非常に困ったのは、

  「エービーシーディ」がok

と言ったら「Abcd」もokなのだろう、と関係者が思い込んでしまって、
デザイン案がドンドン決まっていったことです。
 さらに「Ab・cd」となったり、またさらに「・」が小さなハートマークになったり、・・・

 「商標登録」は「ネーミングの登録」ではないのだ、と調査報告書に書き、
 私と連絡を取ってくださった方に電話で何度も説明したにも関わらず、です。
(まあ、ここまでは、ある意味では「よくある話」かもしれません)

 ローマ字へ変更されたり「・(中黒)」が入ることによって、称呼が追加されることになり、
調査を追加せざるを得なくなりました。
 また、文字デザインの図案の装飾が進んでしまうと、図形調査をも追加しなければなりません。
ところが、こうした追加調査の費用は予算に組み込まれていませんから、非常に苦心しました。

   苦心 とは、目に見えない(カウントできない)時間を使っており、
   割の良くない仕事になった、ということを含みます。

 要するに、見積もりを運営管理会社が出してしまっているため、
途中からの外部依頼者としての私は、運営管理会社の見積もりを超えることができない。
 だからといって、いい加減な仕事をするわけにはいかない・・・

    (2013年12月作成)