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◎支援先企業への事後ヒアリング

 2011年までの4年間、知財経営コンサルティングを中小企業へ提供しつつ、
知財経営コンサルティングを実践できる人材を育成する、というプロジェクトがありました。
 全国7箇所にある経済産業局を拠点としており、私は、関東と北海道において、
知財経営コンサルティングをリードするとともに、人材育成を担当するインストラクタ(チームリーダ)
をやらせていただきました。

 さて、関東経産局によって、そのプロジェクトでの効果を検証するためのヒアリングがなされ、
そのヒアリングに同席させていただきました。
 2008年に支援先企業だったA社は、東日本大震災の年にやや落ち込んだものの、
5年間で着実な成長を成し遂げていました。

 しかし、我々チームのコンサルティングが役立った結果であるとは言い難かった、
というのが、正直な感想です。
 当時の全てのヒアリングに同席いただいたA社の専務Kさんは、
我々が提案する案のほとんどを採用しませんでしたから。

 ただし、不採用となっていった理由は、A社(のKさん)が経験を重ねて練り上げ(つつあっ)たコンセプトが、
我々コンサルティングチームの提案ごときでは揺るがないほど強固なものであった、
ということです。
 また、拒否されたように当時は見えたものの、結果として我々が口にしていた方向へシフトした面も
垣間見えました。

 いいわけ程度に書くとすれば、

   練り上げたコンセプトを更に固めるために考えていただく機会を提供できた

ということでしょうか。
 支援先企業の中には、支援後に無くなってしまった企業、瀕死の状態から抜けられない企業もある中、
力強く成長し続けた企業に、再び出向くことができたことは、幸せなことです。

   コンセプト 固めるために 利用され
   経営者 頑固は強さ かもしれぬ

    (2014年1月作成)