標準ルールを教授するところから始める知財コンサルティングは無い、
というわけではありません。
依頼先から、
我々はローカルルールでやってきた(ような)のだけど、
標準ルールを学んだ方が良いのだろうか?
標準ルールを学んだ上で勝てる方法を考えた方が良いのだろうか?
と尋ねられた場合であれば、okです(が、こういう場面は多くはない、と経験的に思います)。
ですが、ここでも
学んだ方が良いに決まっているので、学んだ上で勝ちましょう!
というスタンスはお薦めできません。
標準ルールが社内や業界に定着するのに時間が掛かる、といった問題を見いだし、
同時に解決できなければならないからです。
(上記の問題を見いだせないとすれば、その時点でコンサルティング失敗、失格!)
組織内だけで標準ルールが「定着」すれば済む場合のほか、
依頼先が属する業界全体で「定着」しないと、効果が出ない場合がある(多い)のです。
オフサイドというルールをどのチームも知らないまま競い合っているサッカーリーグ
があったとして、
その一チームから「勝てるように」と監督かコーチを依頼されたとします。
そのチームに(だけ)「オフサイド」を教えるべきか否か? 教えるならそれはいつか?
教えたら必ず強くなるのか? 一時的には弱くなることを依頼者が納得するか?
そうして考えていただければ、理解していただけるのではないでしょうか。
(2014年4月作成)