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◎ルールの位置づけ(2/4)

 標準ルールを教授するところから始める知財コンサルティングは無い、
というわけではありません。
 依頼先から、

  我々はローカルルールでやってきた(ような)のだけど、
  標準ルールを学んだ方が良いのだろうか?
  標準ルールを学んだ上で勝てる方法を考えた方が良いのだろうか?

と尋ねられた場合であれば、okです(が、こういう場面は多くはない、と経験的に思います)。

 ですが、ここでも
   学んだ方が良いに決まっているので、学んだ上で勝ちましょう!
というスタンスはお薦めできません。
 標準ルールが社内や業界に定着するのに時間が掛かる、といった問題を見いだし、
同時に解決できなければならないからです。
(上記の問題を見いだせないとすれば、その時点でコンサルティング失敗、失格!)
 組織内だけで標準ルールが「定着」すれば済む場合のほか、
依頼先が属する業界全体で「定着」しないと、効果が出ない場合がある(多い)のです。

 オフサイドというルールをどのチームも知らないまま競い合っているサッカーリーグ
があったとして、
 その一チームから「勝てるように」と監督かコーチを依頼されたとします。
 そのチームに(だけ)「オフサイド」を教えるべきか否か? 教えるならそれはいつか?
教えたら必ず強くなるのか? 一時的には弱くなることを依頼者が納得するか?

 そうして考えていただければ、理解していただけるのではないでしょうか。

    (2014年4月作成)