とあるビジネスマンS氏と、ある契約書のたたき台を議論する機会がありました。
考えられる項目を私が列挙し、S氏が気づいたことを加えていく、という形で進めていきました。
具体的なことをここに書くわけにはいかないのですが、
取引対象の定義がまだ曖昧だ、たとえば、~としたら契約違反にはならないからカネを払わされる
といったS氏の指摘は、ハッとさせられました。
この契約書(のたたき台)の文言で良いならば、
私なら、××のレベルで納品し、知らんぷりして請求書を切りますよ。
どうしてそんなことを思いつけるのか、と私がS氏に尋ねたところ、
契約書の一から作る、といったことを仕事としてやっているわけではないし、
契約書の作り方をきちんと習ったこともないけれど、と前置きしつつ、
ビジネスの現場でさんざん騙されたり、苦労させられたから
(裏側から考える癖が付いたんですよ)
というニュアンスの答えをしてくださいました。
現場で鍛えられたことは、文字通り「身になっている」ということなのだな、
と感じさせられました。
このS氏の教えは、私にとって知財コンサルティングの現場で活きることになるはずです。
(2014年10月作成)