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◎幼少期に好きだったことを仕事にした場合

 物づくり系企業の社長さんとご一緒し、彼の小学校時代の話を伺いました。
少年時代、台風が来ると停電が発生したそうですが、

   台風が来ると、ワクワクしたんだ

というお話。しかし、その話の続きは、私の予想を裏切りました。

   自転車のダイナモ(発電機)の回転軸に、自作の大きなプロペラを付け、
   台風の風で回転させることで、部屋の明かりを確保した

というのです。

   近所が停電で真っ暗なのに、ウチだけ明るいのが嬉しかった

とのこと。
 今やっていること(自らの会社の仕事)も、あまり変わっていないのかも、
と笑っていました。 幸せいっぱいという笑顔でした。
 彼は、子どもの頃から好きだったことを「天職」としたのでしょう。

 その話を私と一緒に聞いていた女性とお話をする機会があり、
その社長さんの話題になりました。
 彼女は、その社長さんがそうだ、というわけではないですが、と前置きしつつ、、

   幼少期から好きだったことを仕事にすると、視野が狭くなるかもしれませんね

と仰いました。

 ずっと好きだったことを仕事にした、と喜んで突き進むだけでは、
視野が狭くなったり、成長が止まったりするかもしれない。
「天職」に対しては、そういうモノの見方も必要だろうな、と思いました。

 好きなことだけをやっていると、人間としてのバランスを崩しかねない。
その業界でしか通用しない言葉を綴り、その業界慣習にて振る舞うことで、ひんしゅくを買う、
といったことを目にすることがあるからです。
 (自分もそうした振る舞いをしていないか、自問してみます)

   (2014年10月作成)