ある開発者が相談にいらっしゃいました。
企画会議で、××を達成できる機構を開発したい、ということになったのですが、
Z社というところが、××については全て特許で抑えている、ということで、
どうしたらいいのか分からなくて・・・
という相談でした。
さっそくZ社の名前で検索をしてみたのですが、1件もヒットしません。
Z社は大きな会社ですか? いいえ、そうではありません。
ということだったので、ホームページを探して社長名を調べ、
その社長名で発明者検索をしました。
すると、1件の特許がヒットし、確かに特許査定となっていました。
ああ、やっぱりダメなんですね
特許公報の図面を見ながら、その開発者がため息をつきました。
XXというコンセプトを、この特許ではA部材で達成しています。
A部材を支えているB部材で、XXというコンセプトを達成できませんか?
特許請求の範囲を読んで、私は質問しました。
開発者は、
B部材でもXXというコンセプトを達成できそうですけど、
このコンセプトは、Z社の特許じゃないんですか?
と驚いています。
彼は、コンセプトが全て特許されている、と思い込んでいたようで、
それは彼の上司も同じだったようです。
私は、
幽霊がいる、と怖がらずに、幽霊の正体を突き止めましょうね。
と答えました。
(2014年12月作成)