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◎合格ライン突破のために

 ある企業における社内研修にて、知財検定3級合格を兼ねた実務研修を担当させていただいてます。
 年明けの3月での受験を目指して受講してもらっていたのですが、
仕事の都合で3月の受験が困難、という方が、前倒しで11月に受験することとなりました。
準備期間が短いので全力でサポートしましょう、とお約束し、
本番5日前に電話にて、彼が解けなかった過去問への解説をしました。

 全科目の講義を終えたばかりであり、演習の期間が極めて短かったのですが、
彼は積極的に過去問に挑んでくれていましたので、
質問箇所が絞られており、その点でサポートはしやすかったと言えます。

 自分で過去問を解いてみて、5割は超えられるが7割は超えられない、と不安げでした。
なぜ誤ったのか、という点を電話でのやり取りを通じて探求してみると、
「知識の整理、定着」が不十分、ということが分かってきました。
講義を聴き、テキストを一読していたとしても、各法律の違いを整理したり、
法定期間の始期終期についてのあやふやさを解消したり、という辺りが、必要でした。

 講義を聴き、テキストを一読すれば、5割ラインには達するようにはなる。
(この点は、大学や企業での講師経験で実感済みです)
 しかし、「知識の整理、定着」ができなければ、7割という合格ラインに届かない。
新たな知識が入ってくること自体は楽しさもあるので、5割ラインは大変ではない。
 確実な知識とするためには、ほとんどの人に苦しさが伴う。
ここを耐えられるか否か。
 7割という合格ラインは、絶妙なラインである、と改めて感じました。

 試験を終えた翌日、彼とお会いできたのですが、自己採点にて合格ラインを突破。
サポートした私としても、ホッとしたのでした。

   (2014年12月作成)