『(大企業の)使われていない特許を活用して(中小企業の)活性化』
といった記事が時々目に入ります。
こうした記事に胸を躍らせる方がいらっしゃると思いますので、
そうした方々へ、私の知るところを記しておきます。
私は、2003年から約7年間、民間の知財流通会社にて、
知財流通の現場に間接または直接関わらせていただいた経験があります。
更に遡って98年にも半年間、別の会社でも現場を走り回っていました。
埋もれた資源(技術)を掘り起こす、というのは、
どんなモノを掘り出すか
掘り出してどんな使い方ができるか
を見いだすことが、まず必要です(ここまでは、全体のほんの一部)。
特許 → 技術
に垣根や距離があるモノは、まずダメ。
(特許が存在し、且つ技術としても完成度が高くなければ)
特許は属人的な要素を排除した「情報」ですが、現実の技術は「ヒト」と切り離せません。
(「技術」は客観的であって属人的なのは「技能」である、というのは教科書でのお話!)
ですから、
その技術をヒト(キーパーソン)とともに移動させられるかどうか?
(きめ細かな指導ができるか、指導を継続できるか、
できるなら転職転籍してもらえるか)
などのフォローができないと、移動(技術移転)が実現しません。
この「移動」を実現するため、ヒトとヒトとの間で汗をかくこと。
この汗かきを厭わない仲介者の存在が必須なのです。
「情熱のある仲介者」がいなければ、『埋もれた資源(技術)』は、結果を出せない。
それが現実です(情熱のある仲介者に、あなたもなれるでしょうか)。
(2015年2月作成)