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◎「未利用特許の活用」という報道について(2/2)

 私は弁理士資格を取得してまもなくの頃から、「未利用特許の活用」に興味を持っており、
 『(大企業の)使われていない特許を活用して(中小企業の)活性化』
といった記事は、私の知る限り、20年以上前から時々あったと認識しています。

 そうした記事に胸躍り、足を使って自分なりの情報収集をしました。
そして、「特許流通」や「技術移転」の現場にも足を踏み入れました。

 「未利用特許の活用」の記事を書く記者が、
(1/2)で書いたようなことまで取材しているかどうかは分かりません。
 しかし、(多分いないと思いますが)取材していたとしても書いてはくれない、というのが、
「職業人としての記者」なのだということです。
 夢のある話、というところで記事を終わらせることが、読者を獲得できるからであり、。
「現実はこんなに厳しいんだよ」ということは、記者が書くべきことではないらしい。
そういう「記者の現実」を、20年前の私には理解できませんでした。
(同じ記者が、単行本などの別メディアにて発信することはありえるでしょうが)

 「未利用特許の活用」という報道を見聞きして胸を躍らせ、自分もそういう世界で働きたい、
という方がいるのであれば、自分の経験からの助言をさせて頂きたい。
厳しい現実をたくさんの方と情報共有し、現実を乗り越える知恵を出し合って
夢を実現したり、夢のような現実を作りたい。
 私は、そう思っています。

   (2015年2月作成)