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◎普通名称か否かは誰が決めるのか

 ある個人事業主さんから相談の電話。
彼女は個人レッスンなどのインストラクタ。

 彼女が、あるイベント会場でサービスを提供するのに、
パンフレットを作成することになったそうです。

 そのパンフレットに、「A」という言葉と、
彼女がレッスンする際に使用する道具の名称「B」とを羅列し、

   A・B

というキーワードをちりばめたパンフレットを作成したい、
とのこと。

   「A」は普通名称だから、大丈夫ですよねぇ

と繰り返し仰います。
 しかし、「A」という言葉は、最近使われ始めた言葉であり、
普通名称と言い切れないように、私には思えました。
 案の定、調べてみたら、

   A・C(Cは、そのサービス分野では明らかに普通名称)

という登録商標が存在しました。

 まあ、そのイベントは1回限りだ、ということなので、
出願する必要までは無い、ということで落ち着きました。

 彼女とはこのとき以前に2時間ほどのミーティングをしていました。
 自分の判断では危ないと考え、電話を掛けてくださったというセンスまでには
なってくれたのだな、と思えました。

 もし、彼女が初めて電話を掛けてきた方だったとしたら、

   普通名称かどうかは、あなたが決めることではないですよ

と言ってしまったかもしれない、と想像して苦笑しました。

   (2015年2月作成)