中小零細企業から商標の調査や出願を依頼される場合、
調査対象として指定されるネーミングが、調査するまでもなくアウト、
という場合が少なくありません(主に3条関係)。
3条に関する説明をしても、担当者のみならず、上司や社長までに
理解が届くには時間が掛かることも多いので、
最初の調査対象を参考にしながらネーミングを例示をすることは少なくありません。
例示が気に入られることもあり、それを調査する、といった流れになることもあります。
そうした場合、これは我田引水ではないだろうか、とチラリ頭をよぎります。
そんな話題を同業の知人に話をしたところ、
私は図案まで考えてあげることがあるよ
とのことでした。
インターネット上でのフリーイラストをベースに加工してオリジナル図案を作成し、
それを依頼者へ提示するそうです。
ご存知のように、商標には「商標を受ける権利」が存在しないのですが、
オリジナル図案となると、著作権が発生してしまいそうですし、
「フリーイラストをベースに加工」となると、翻案権が残っていないかどうか、
という問題にもなります。
しかし、このような一歩踏み込んだサービスが求められていることは、現場で実感しており、
諸問題を抱えつつも、こうしたサービスが一般化することは、たぶん間違いではない。
そう思うのでした。
(2015年3月作成)