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◎中小企業の技術流出とその抑制策について

 日本の技術を海外流出させないために、何をしなければならないのか?
産業スパイに対する対策や、法整備は進み始めました。
しかし、大企業が開発委託先の中小企業に作り方や図面を開示させ、
その作り方や図面にて海外にて安く作らせる、といった技術流出の問題が残っています。
 大企業は、自社の技術流出についてはモノを言い、敏感ですが、
中小企業に頼っている技術を海外へ流出させていることについては、口を閉ざしている。
 そんな風に見えることがあります。 アンフェアと感じるのは私だけでしょうか・・・

 ただし、担当者レベルではどうしようもないことである、という事情もあります。
 大企業の担当者は、短期的なコストダウンを達成すれば、会社から評価される。
中小企業の技術をリスペクトした結果としてコストダウンできなかったとすれば、
「馬鹿、無能」と(会社の)上から言われるであろうことは、想像できるのです。

 やはり、「法人」としての人格や倫理観が正されないと、この問題は解決されないのでしょう。
企業に対して、法律には禁じられていないが倫理的に逸脱する行為を戒めるのが、
「コンプライアンス」という考え方(の根底)です。
 こうした問題について「コンプライアンス違反である」とさまざまな場所で声を上げ、
やがて法律にて規制できるようにする、というのが道筋でしょうか。

     (2015年5月作成)