旅先での土産物店で、お土産品を購入して郵送して貰うことにした時のことです。
同行者Tさんが自宅宛に購入したお土産品を、その土産物店にあった段ボール箱へ店員さんが梱包してくれていました。
私も同じように、別の店員さんがやって下さっていたのですが、Tさんと店員さんとのやり取りが聞こえてきました。
「この段ボールでは大きすぎましたね」
「いや、構わないですよ」
「では、ちょっと段ボール、切りますね」
私は自分の郵送先を送付伝票へ記入するのに忙しかったのですが、何のやり取りなのかが想像できました。
その土産物店を出てから、感激した、とTさんが話しかけてきました。
段ボールに切れ込みを入れて一回り小さな梱包にしてくれたので、郵送費が少し安くなった。
店員さんにとっては、何の得にもならないのに・・・
彼には間隙の体験だったかもしれないのですが、曖昧に相づちを打つことしかできませんでした。
同じような体験をしたことが、私にはあったからです。
自分の感性が鈍くなっているような気がして、ちょっと落ち込んでしまいました。
(2015年5月作成)