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◎人気イベントと参加料

 ヨーロッパに比べて、自転車レースがポピュラーではない日本ですが、
近年の自転車人気とともに、自転車レースが少しずつ増えてきているらしいです。
 そんな中、私の学生時代において既に開催されていた、という記憶のある
ある有料道路を貸し切っての自転車レースイベントについて、知る機会がありました。

 舞台となるのは、山梨県側の富士山の五合目まで続く「富士スバルライン」という有料道路です。
約24キロメートル、標高差約1200メートルという登り坂だけのコース。
 登り坂がメインとなるこのようなレースを「ヒルクライムレース」と呼びますが、
ヒルクライムレースの中でも登り坂が緩やかなために初心者向けである、とされています。
 日本人にとって特別な山である富士山を自転車で登る競争、というのは、初心者向けを差し引いても
やはり「特別なイベント」と位置づけられ、人気が出ているのかもしれません。

 さて、この3年ほど連続してこのレースイベントに参加している友人によると、
参加費が、8000円、9000円、1万円、と値上がりし、
且つ、募集人数も、5000人、6000人、7000人と増えているそうです。

 毎年恒例というイベントは、参加人数が見込める、運営側にもノウハウが蓄積されている、
などの点で、メリットが多数ありそうです。
 また、レースの前日に参加用の自転車をチェックして登録する、という制度があるため、
大半の参加者は会場周辺で前泊せざるを得ないとのこと。経済的な効果は抜群でしょう。
 一方、参加者としては、参加者の中で「何位だった」という相対評価を得られるだけでなく、
「タイム」という自分自身の客観的評価も得られるので、毎年参加したくなるようです。

 「毎年恒例」となるようにイベントを育てていくこと、リピータを確保できる仕掛けをすること、
などの点は、新規ビジネスや地域興しという視点で見直してみると、いろいろ参考になります。

   (2015年5月作成)