不特定多数の方を読者としている「ブログ」というメディアとしては、
以下のようなことを考えておかなければなりませんでした。
まず、読者の前提知識をどのレベルに設定したらよいのか、悩みます。
ひとつの具体的な事件を、分かりやすく解説するには、前提知識が必要です。
その前提知識を、事件ごとに書いていくには、時間が足りません。
また、読者には色々な方がいて、それぞれ関心事が異なります。
関心事を予想して解説をしてみても、充分と思えるレベルにするには、大変。
読者の方から質問ができるようにすると、個別相談的になってしまい、
本業を圧迫するおそれさえ考えられます。
相談者も単なる興味なのか、仕事に関わることなのか、によって、
こちらの回答も異なるはずなのですが、そうなると、密な双方向性を必要とします。
以上のような検討をし、タイムリーな事件解説をブログでの記事とするのは
諦めました。
マスコミ報道も少しずつ正確さを増してきているものの、
毎日のように発生する事件と、そのマスコミ報道(の不正確さや不十分さ)に対し、
最近のSNSの発展によって、状況も変化してきました(と私は感じています)。
(知的財産の専門家である)同業者などが、SNSなどを使った情報発信にて
不正確なマスコミ報道を是正、補足するための行動をして下さるようになってきました。
マスコミ報道は、
(正確ではないかもしれないが)タイムリーな発信
という点に大きな役割を果たしていただいている。
その報道に対して、専門家がSNSを通じて、報道内容を修正したり、
補足したりする・・・
「正確な表現と分かりやすさの両立」において、マスコミとSNSの役割分担が
できるような環境になってきた、と私は捉えています。
まだまだ進化の必要性はあるでしょうけれど。
(2015年7月作成)