学生時代に読んでいた本を読み返した機会に、
どんな言葉に感動したのか、までを思い出せることがあります。
更に、その言葉に感動したのはなぜか、といった背景まで思い出せると、
なかなか恥ずかしい気持ちにもなります。
その恥ずかしさを抑え、色々思い出してみると、自分の心の中で遊べます。
何を苦しいと感じていたのか、という背景から始まり、
その苦しさを解明してくれたり、
解決策はこうだ、とズバリ指摘してくれたり、・・・
しかし、今思い返すと、苦しさの本質を解明していなかったと感じたり、
本が指摘していた解決策を講じたために遠回りしてしまったことに気付いたり。
更には、
感動したその言葉に暫く縛られていた
ということに気付いて、愕然とすることもあります。
愕然とする、という体験は、年齢とともに減ってきましたが、
それはなぜでしょう。
今よりも密度が濃い若い頃の時間を無駄にした、という悔しさが
根底にあるからなのかもしれませんし、
また、何度も愕然としたことで、愕然とすることに慣れてきたのかもしれません。
人生、そんなに近道ばかり通れないし、遠回りも無駄じゃない、との悟りもありますし。
(2015年9月作成)