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◎侵害行為を放っておくという選択とそのリスク

 商標権を取得している会社(仮にY社とします)があり、
個人事業主(仮にA氏とします)がその商標権を侵害しているのだが、
という相談がありました。
 「侵害しているのだが」と切り出したということは、

  訴訟までを考えてはいないです

というニュアンスを感じましたが、やはりそうでした。

 商標権に係るマークと、個人事業主さんが使っているマークは、
同一ではありませんが、類似範囲と言えそうです。

 訴訟をすることまでを考えていない、という理由を尋ねてみると、
個人事業主さんの方が早くから商売をしていることを、
Y社さんはご存知だったからのようです。

 「先使用による商標を使用する権利」を個人事業主さんが確保しており、
商標権侵害にならない可能性が出てきました。
 一方、

   侵害行為を放置していると、
  「その行為は商標権侵害ではないと容認した」と思われる

というリスクがありますよ、ともお伝えし、相談は終了しました。

 その後、Y社の社長とA氏とは、A氏の個人事業において主従関係にあった、
ということが、別の情報源から判明しました。
 Y社の社長は、A氏から独立し、A氏が商標登録していないことを知って
商標権を取得し、A氏の顧客を奪おうとしている、
というような図式が見えてきました。

  ヤレヤレ・・・

   (2016年1月作成)