前回のコラムで、
知財実務のみという生活習慣は、コンサルティング能力を磨くのに悪である
と書きました。
「知財コンサルティング」ではなく、「コンサルティング」です。
この点については、今までの経験では、以下のような突っ込みが入ります。
まず、
一般のコンサルティングで企画力が問われるかもしれないが、
知財コンサルティングでは、企画力など必要ない
というものです。
そう主張される方と、このコラムにおける私とでは、議論になりません。
上記の主張をされる方は、
出願業務に付帯する業務
出願に導くための業務
なども、「知財コンサルティング」である、と考えていらっしゃいます。
一方、このコラムを書く上での私の思想は、
企画力が必要とされないコンサルティングは、知財コンサルティングではない。
知財実務の延長である。
と考えています。
つまり、「知財コンサルティング」の定義が異なっているので、
(この場では)議論にはならないのです。
出願業務に付帯する業務や、出願に導くための業務をコンサルティングと称するのであれば、
出願のための実務を広い定義に解釈し直せばよいだけのことです。
また、広い定義の「出願のための実務」は、(有償か無償かの別はありますが)
サービスを顧客から既に要求されている、という場合も少なくないはずです。
だから、そもそも「知財コンサルティング」というカテゴリをわざわざ設けて、
コラムを書いている意味が無い(そうした話題をテーマとするなら「実務雑感」のカテゴリが適切)、
と私は考えています。
(2016年2月作成)