前回のコラムで書いた「若いうち」に該当する皆様にお伝えしたいことを書きます。
その年代は、知財実務を身に付けなければならないので、
知財実務を必死にやらなければなりません。
生きていくためのスキルですから、手を抜けない苦しさがあります。
その苦しさの中で、「企画力」という質の違うビジネス能力も鍛えなければなりません。
これができる年齢が、私の言う「若いうち」なのです。
別の面から補足します。
知財実務に求められる緻密さは、理科系向きであり、
凝り性の理科系人には、ある程度のレベルに達すると面白さが出てきます。
その面白さ故に、その緻密さ探求が面白くなり、ハマっていく。
これが、大きな捉え方や大胆な組み立てから離れていくことになるのです。
緻密さ探求によるスキルアップのみをしたいなら、
コンサルティングという世界には足を踏み入れない方が良いと思います。
精神の健康のために。
またまた別の面から補足します。
仕事上の緻密さのみを追求した(顧客や上司から追求された)結果、
健康を害するヒトは、知財実務家には多くいます。
緻密さを要求される能力(脳力)と、企画力などを司る能力(脳力)は、
正反対です(前者が左脳、後者が右脳)。
バランスを取るためにも、企画力を発揮するような場面を
自ら仕掛けることをお薦めしたいのです。自らの健康維持のためにも。
(2016年2月作成)