出願予定の発明の打ち合わせに出向いた先で、
工場見学などをさせていただくことは、時々あります。
そうした場所では、たいてい、見学者のためにヘルメットや帽子などが
用意されています。
発明の説明の前に見学させていただく場合もありますし、
説明を一通り終えた後で見学させていただく場合もあります。
しかし、発明者の多くは、発明の説明をしている時よりも、
工場を案内して下さっている時の方が、愉しそうで生き生きしていらっしゃる。
生き生きしている、という時の気持ちを共有することは、
この仕事をする上で大切なことだと思っています。
さて、特許法の一部改正によって、発明の法人帰属が始まります。
改正の話が持ち上がった時には理解に苦しみましたが、
発明は、現場にいた発明者から誕生するのであり、
複数の会社の社員さんたちが関わることも少なくありません。
「法人帰属」の一定の合理性が、こうした現場体験において実感できたかな。
そんなことを思いながらの工場見学でした。
(2016年3月作成)