特許権の売買に関する報道は、多くはありませんが、時々見かけます。
売買事例が少ない、というほかに、わざわざ公表しない(売り手も買い手も)、
というのも理由の一つだろうと思われます。
さて、日本に比べ、米国が舞台となると、
値付けが難しいとされる特許にも価格がキチンとつくことが多い、
と私は感じています。
理由は、「価格は、売り手と買い手が折り合ったところで決まる」ということを、
分かっているかどうかの差だと。
何をわかりきったことを、と突っ込むことなかれ。
日本人は、「客観的な価格」を、心のどこかに求めているのです。
自分の決定や責任の回避ができるからでしょう。
だから、売り手になろうが買い手になろうが、価格を自分で、
自らの責任で決められないのだと思います。
自分で決められないから、売り手にも買い手にも結局なれないのでしょう。
日本人が交渉に強くなるためには、日常的に「価格」や「責任」について
意識を変える必要があるのだろうな・・・
などと評論している場合ではありません。
自分が発行する請求書は、本当に自分の意志を反映しているのか、
反省せざるを得ないのです(苦笑)。
(2016年6月作成)