地方自治体からの依頼でセミナー講師をする機会が何度もありますが、
地方自治体が企画運営する知財関連のセミナーは、基本的に中小企業向けが多い。
さて、そんな中、最近感じることを書いておきたいと思います。
中小企業向けの知財関係の無料セミナーには、
セミナー受講のプロ
とでも名付けたい方々が出席されている、ということです。
そして、その多くが大企業に所属している、ということです。
企画運営者としては、その「成果」は受講者数で計られます。
「無料」であるから、「売り上げ」という成果はカウントできないからです。
また、受講者の数を確保するには、様々な告知手段を駆使しているのですが、
最も有効な手段は、受講経験者への連絡(主に電子メール)とのこと。
そうした背景から、「中小企業のための知的財産セミナー」としているにもかかわらず、
出席者の半数以上が大企業に所属している方々によって占められてしまうのです。
企画運営者も、分かっていらっしゃるのに、
大企業の方は出席をご遠慮下さい
とまでは言えない。「成果」があきらかに低下してしまうからでしょう。
大企業なのだから、自社の研修などを活用していただければいいのに、
と思うのですが、「無料だし、便利だから」といった理由で、
大企業の方の出席は続いています。
その結果、セミナー受講のプロは、増えていきます。
(2016年10月作成)