ビタミン剤の過剰摂取を薦めるのは論外ですが、
「コンサルタント」と称して、考えてあげる、営業や交渉の仕方を指導してあげる、
といった役割を担おうとするヒトや組織がけっこう増えていると感じています。
しかし、営業や交渉までを、本人(中小企業経営者)が実行できないために実を結ばない、
というケースになりがち のはずです。
実行するのは確かに本人であり、コンサルタントではないのですが、
中小企業経営者が欲しているのは、実行できそうもないことを実行できるところまで
引き上げてくれるサポートを欲しています。
「こうすればできますよ」と口で言うだけ、レポートを上げるだけ、
ではなく、できるように寄り添って欲しいと願っているように感じるのです。
実行に移せない原因、壁がある。だから(自分一人では)できない。
壁の存在を明確にし、その壁の乗り越えるやり方をマスターできるまで、
サポートして欲しいのだと。
(その壁を取り除くことまでを要望されることはないし、要望されてもできない)
一方、特許の詳細を知らなくても、その組織や社長に営業力があれば成果が出ています。
特許の詳細を知っていれば、上手に使えばもっと儲かったのに、
という批判を知財業界のヒトはしがちです。
しかし、ゼロをイチにすることの大変さを考えずに、現場の交渉の厳しさを知らずに
その批判を耳にした経営者が、その批判の主の言うことを聞きたいと思うでしょうか?
(2017年3月作成)