遺伝性の高脂血症というのは、医学的には典型的な日本人にとっては普通のようです。
どういうことなのかというと、玄米、野菜、魚を食べてきた日本人は、
そうした食べ物から体内に必要な脂肪を吸収する能力ができあがっている。
そのため、肉類を食べ続けてきた欧米人に比べて小腸大腸が長い。
なので、動物性の油が体内に入ってくると、長い小腸大腸の内部で滞留してしまう。
体重比で欧米人と同じだけの肉を食べても、日本人はコレステロール値が上がってしまうらしい。
コレステロールを減らすために根菜類を食べろ、と言われるのは、
腸内で吸収しようとする油を、食物繊維と一緒に排泄させようという狙い。
高脂血症の薬も、基本的には同じ機能のようなのですが、
薬の場合には、油以外の大事な栄養素も一緒に排泄させてしまうのではないか、
と考えますので、使ったことはありません。
私は、遺伝性の高脂血症である旨の指摘を高校生の時にされました。
以後の健康診断や献血による血液成分分析では、いつも標準値の上限付近。
育ち盛りを過ぎてからは、肉の脂をできる限り避けてきたつもりでしたが、
7年前ほどに、もっと徹底的に、という指摘を受けました。
そして、食生活を全般的に変更してから3年ほどで10%ほど改善しました。
長期間掛かるのは、仕方がないそうです。それまでの蓄積、生活習慣があるから。
お酒のコレステロール値への影響については医者には尋ねなかったし、あまり調べてもいません。
が、お酒に「脂肪」は含まれていないでしょうから、直接の関係は薄いような気がします。
よく耳にするのは、お酒のおつまみでしょう。
たとえばビール好きに高脂血症が多いという相関関係があるのは、ビールには揚げ物が合うからかな。
ヘルシーなおつまみに合う日本酒に比べると、日本でのビールの歴史は浅いですし・・・
普段はあまり書かない類いのコラムですね。
自然療法的な医師から聞いたり自分が体験したことがお役に立てば、という趣旨です。
(2017年3月作成)