「大学で講師をしています。」と自己紹介をすることがあります。
「何を教えているんですか?」と尋ねられます。
「デザイン学部で知的財産論、アントレプレナー専攻大学院で知財マネジメントです。」
というのが決まり文句になっています。
が、4月に入って毎週の準備が始まると、
より具体的に「何」を教えているのだろうか、と自問します。
この2,3年、重視しているのは学生からのアンケートであり、
昨年からはほぼ毎週、アンケート用紙を配布し、
アンケート用紙に書かれた質問への回答を、翌週の授業に取り入れています。
質問の中には、インターネットでキーワードを入れればすぐに出てくるだろ?
と思うようなものが少なくありません。
しかし、その質問の背景を想像すると(想像する余裕が出てきました)、
どの学生も、パソコンやスマートフォンを持っているのに、
なぜ尋ねてくるのか、というと、入力すべきキーワードさえ判らないのだ、
ということに気付きました。
そのことに気が付くと、学生さんに教えて役立つのは、「調べ方」なのではないか、
と思い当たります。
回答に際して、どうやって調べたのか、をきちんと伝えよう、
と思うに至りました。
大学を離れても役立つ教育、ということの一つが、そこにあると思うから。
(2017年5月作成)