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◎説得力のある台詞

 知人のH氏から電子メールに添付されてきた事業計画について、
意見を求められました。
 計画書に抽象的な表現が多く、収益性も見込みが薄いと私は感じました。
 私は感じたままをH氏に電子メールで伝えたのですが、
H氏からは、フェイストゥフェイスでの説明をしたい、と返事が来ました。

 その後、私とH氏との共通の知人T氏を交えて、H氏の事業計画について
議論をする機会を得ました。
 私が感じたとして伝えたことによるH氏の修正はほとんどなかったため、
私は、電子メールで伝えたこととほぼ同じ内容を口頭で喋ることになりました。
 しかし、H氏は納得しませんでした。
 T氏も私と同じことを感じていたようでしたが、私とは伝え方が異なりました。

   この程度の事業計画なら、社会人経験のない大学院生でも書けます

と、T氏はH氏に言ったのです。
 T氏は、
   的場さんが助言された方向に、私は賛成です
と締めくくりました(説得に入りつつ、私を立ててくれたのですね)。
 そうしてH氏は、T氏に説得されました。

 説得力のある台詞を、効果的なタイミングで使う、という効果を
目の当たりにした瞬間でした。
 私には思い付けそうもない台詞でした。

 思い付けそうもなかった、ということが、「交渉」をテーマとした場合の
私の課題ということになりますね。

   (2017年5月作成)