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◎日本人の真面目さは現在の学生にも

 大学生に知的財産論を教える、という中で、先日、「特許要件」を講義しました。
出欠代わりを兼ねてアンケートを配布しているのですが、

   特許を取得できそうな発明を、あなたは今後できそうか?

といういう質問項目を入れておきました。すると、
 大半の学生は、

   難しい、無理だと思う、できない、・・・

というネガティブな回答が大半でした。

 特許要件を、世界中で新規であり、更に進歩もしていなければならない、
と習ってしまうと、自分に特許発明をするには無理、と感じてしまうのは、
ある意味では当然かもしれません。

 アンケートの回答を見ながら、「でも大丈夫!」ということを伝えたい、
と強く思いました。

 企業の知財部から依頼されて社内セミナーをする場合、
知財部から要請されることのひとつに、

   出願できそうなアイディアを、知財部へ漏れなく伝えて欲しい

ということがあります。
 「進歩性」というハードルを、自分の基準で設けてしまうことで、
多くの発明が埋もれてしまう、という背景があるのですが、
その根本の原因である「真面目さ」は、現在の学生にも見ることができるのです。

   (2017年6月作成)