いちばん衝撃を受けた自由記載欄の言葉、少し長いですが、全文を引用します。
「試験が不安です」というアンケートに対して「勉強して下さい」と無意味な回答を載せてくる辺り、
無駄にイラッとしてくるし不快でした。
しっかり勉強していても不安なこともあるはずです。
質問に質問で返してくるのとか、意味不明です。
『質問に質問で返してくる』、というのは、普段の授業においても
こういう質問の仕方では、質問内容が伝わらないですよ
という例示、コミュニケーション力の不足を指摘する意味として時々やっていましたし、
「コミュニケーション力の不足を指摘する意味でやっています」とも伝えていました。
ですから、上記のアンケート記載をした学生が、そうした普段の授業を聞いていなかったのだろう、
普段はサボっていて、試験前だけ授業に出てきて、言いがかりを付けてきたのだろう。
そう考えて、この記載は飲み込んでしまおう。
『意味不明』というのは、私にとってかなりきつい言葉でしたので、
これ読んだ当日は、そう思っていました。
しかし、このコラムを書くために日を置いて改めて引用してみると、
しっかり勉強していても不安なこともあるはず
とあるように、勉強しようという意欲があることが覗えることに気付きました。
試験を受けて単位が取れなかったらどうしよう、という不安を抱える学生に対して、
「勉強するしかないだろ?!」というのは、(自分で言うのも変ですが)正論です。
が、たとえ正論でも、それを振り回してしまっては、暴君なのだ、
と反省しました。
学部生の授業を受け持って6年目ですが、「セミナーにはない試験が大学の授業にはある」
ということがこれほど大きいのだ、ということを実感したのは、初めてでした。
(2017年8月作成)