自らの体験を後輩に伝達する場合、説得力を備えた話は、
二軸での比較をしていることが多い、ということに気付きました。
一軸目は、その体験をした自分としなかった他人との比較です。
体験をした自分が、体験しなかった他人と、どのような差が生じたのか、
比較するのです。
比較対象となる他人は、自分と年齢や立場が近い方が説得力を増すのは、
述べるまでもありません。
二軸目は、その体験をした自分と、しなかった時の自分との比較です。
しなかった時の自分は、なぜその体験をしなかった(選択しなかった)のか。
なぜ、その選択肢が目の前に表れなかったのか。
体験をすることを遠ざけようとした理由は何か。
遠ざけようとした理由が経済的な理由の場合、どうすることによって克服したか。
克服できなかった時には、どのように感じていたのか。
克服した結果、体験して良かった、とどれほど感じたか。
(遠ざけようとした理由が時間的な理由の場合も同様でしょう)
二軸目の話をして下さるビジネスパーソンは、一軸目のみで話される方より、
話が穏やかで、説得力もあるように感じます。比較対象が自分だからでしょう。
(2017年8月作成)