同業のH氏のサポートとして発明者M氏との面談に出席した時のことです。
中小企業の経営者でもあるM氏がお話し下さる発明誕生の経緯を伺っていると、
経営方針、開発ポリシーなどが滲み出てきます
(そういう点も、私としては興味がある事項なので、聞こえてくる)。
経営方針や開発ポリシーからは、大きな目標を見失わずにリスクに立ち向かう
侠気(おとこぎ)のようなものを感じました。
私としては、とても共感を覚える方でした。
が、打ち合わせの終わりに、H氏は冷静に対応していました。具体的には、
出願依頼契約書をM氏へ提示し、確認事項を説明してサインを貰っていました。
M氏との打合せの後、私はH氏に
さすがですね、依頼契約書をキチンとされて
と声を掛けました。するとH氏は、
M氏には、出願を一度キャンセルされた苦い経験があるんです。
依頼契約書を貰ったからといって、
キチンと入金まで完了するかどうか、分かりませんけどね
と。
もし、私だけでM氏との打ち合わせや依頼を受けていたら、
失敗していたでしょう。経営者としての失敗を。
(2017年11月作成)