居酒屋のお通しが有料で、且つ注文せずに勝手に出される、
ということが友人と呑みに行った席で話題になったことで、思い出しました。
東日本大震災の後、訪れた釜石の鮨屋さんにて、
「お通し、出しても宜しいですか?」
と尋ねられました。
自転車での四日間の旅を終えて帰る前、電車に乗るだけだったので、
ゆっくりお酒も飲みたいと思っていたので「お願いします」と返答しました。
わざわざ尋ねるのはなぜか、と逆にお聞きしたところ、
うちは、いい加減なお通しは出さないので、
お金はしっかりいただいております
とのことでした。
(正確には忘れてしまいましたが1000円くらいだったかな)
鮨を食べる前にちょっとだけビールを注文、
といったお客さんにまで、しっかりとしたお通しを出してしまうと、
後でトラブルになるから、といった説明もされていました。
三連の小さなお皿へ綺麗に盛られたお通しは、とても美味しかったので、
お代わりが欲しいくらいです
と申し上げたら、笑われました。
お通しが美味しければ、主役の鮨にも期待が膨らむし、追加の注文もしたくなる。
それで売り上げがアップしていく、ということは、店主も分かっていらっしゃるのでしょう。
次の年、もう一度、この鮨屋さんの暖簾をくぐりました。
(2017年11月作成)