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◎草鞋(わらじ)から柱へ(2/2)

 日本人は、『この道一筋』という生き方に共感する方が多い、と書きましたが、
専門職の場合、この傾向は顕著だと私は感じています。
そのため、同業者(弁理士)の間で「二足(目)の草鞋」の話が出ることは稀でした。
(近年ではそうでもないと想像していますが)

 さて、小泉政権後に資格試験が簡易化されたことと相まって、
異業種とも言える職業の方々が弁理士資格を取得するようになってきました。
 たとえば、医師、商社マン、地方公務員などです。
しかし、そうした方々で、「弁理士」を二足目の草鞋として履いていらっしゃる方は
多くないようです。現場を経験する機会を得るには、
「転職」する以外の選択肢がほぼ無いからでしょう。
 「草鞋」なり「柱」と言えるには、資格よりも、現場知識と実務経験が必要です。
資格取得によって「最低限の知識」を得ても、「現場」を経験する時間や機会が無ければ
柱にはなり得ません。

  a)二足目の草鞋を捜す
  b)二足目の草鞋を履いてみる決意をする
  c)二足目の草鞋で歩いたり走ったりしてみる
   (一足目の草鞋で歩くことは継続しつつ)
  d)二足目の草鞋での経験を積み重ねる
  e)二足目の草鞋が二本目の柱となるまで履き続ける

上記のような段階を踏んで、ようやく「草鞋」が「柱」となるように感じています。
 書いてみて、c)~d)の継続性が重要且つ困難かと気付きます。

   (2017年12月作成)