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◎上昇志向か現状維持か

 現状に満足せず、「上」を目指す気持ち(上昇志向)がある場合、
自らを「上」へ向かわせるために、自己改革をする(改革を課す)というのは、
よくあることでしょう。
 一方、現状よりも未来が悪くなりそうである、という予想が立つ場合、
「上昇志向」よりも、「現状維持」が目標となります。

 20年前の自分は、明らかに上昇志向であり、
「現状維持」という考えには嫌悪感さえ抱いていたのでは、と思います。
自分よりも年長の方々が「自己改革」から逃げる(ように見えた)姿が嫌いでした。

 約8年前に身体を壊してからは、
身体を壊す以前の状態へ戻すこと(回復)が最優先の目標となりました。
 上昇志向だったそれまでの自分には、「回復」は「現状維持」よりも下に思えたので、
精神的には大きな打撃となりました。
 「回復」が最優先、と気持ちを切り替える、という大きな自己改革を余儀なくされ、
「回復」やその後の「現状維持」に舵を大きく切るべきだ。
そのように自分の気持ちを切り替え、割り切れるようになるまで、
2年ほど掛かったように思います。

 20年の年長者の年齢を超えた今、
あの頃に抱いていた嫌悪感の正体が、少し明確になりました。

 「自己改革」によって大きく、そして急激に成長すること
 急激な成長ではないものの緩やかに、そして継続的に成長すること

この両者は違うのだ、ということ。
正確に言えば、違うということが、頭ではなく、実感できるようになった
ということです。

     (2017年12月作成)