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◎ライティング教育の現状を知って

 早稲田大学の「ライティングセンター」という施設およびその活動について、
佐渡島紗織先生からお聞きする機会がありました。

   インターネットの普及によって、大学生のライティング能力は低下している

という、どこかで聞いたような言葉に続いて、

   「引用」と自分の考えが区別できなくなっている、というのが現状

という具体的な問題点の指摘が印象的でした。

 「ライティングセンター」では、指導者のヒエラルキーを構築しており、
ベテランの指導者が経験の浅い指導者を指導し、経験の浅い指導者が学生を支援する、
というようになっているとのこと。
ベテラン指導者は、定期的なミーティングにおいて情報共有をし、
より効率的な指導を目指しているようです。

 特許実務の業界では、日本語が書けない、という問題は古くからあります。
指導的な立場の人間が疲弊してしまう、という問題も未解決です。
早稲田のライティングセンターの事例は、参考にはなりそうですが、
参考にして実践できるのは、大規模事務所だけだよなぁ、という絶望感もあります。
大学生において、ライティングの基礎力が低下しているとのことから推測すると、
特許実務の業界において、いずれ深刻な問題となるかもしれません。

  (2018年3月作成)