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◎研究職と世界一

 科学系の研究職は辛い時代になった、というお話を聞きました。
研究は、どの分野でも世界初、世界一でなければ無意味、という面があります。
非科学系の場合には、科学系に比べて「独自性」を打ち出しやすい。

 科学系は、設備を含めた研究費、環境が整っている方が世界初、世界一になりやすい。
日本という環境は、研究費の面で劣っている分、何かでカバーしてきたようですが
(その「何か」を解明するのは、ここでは避けます)、
中国という国が台頭してきて、カバー仕切れなくなってきたように感じます。

 加えて、インターネット普及、秘密情報の保持の困難性(イリーガルな手段を含め)、
ブラックボックス化が困難になってきているため、
「世界初」を維持しにくくなっているように思われます。

 人工知能についての研究経緯などに関する本を続けて読んでいると、
「これまでの努力はナンだったのか」と他社を呆然とさせる新技術の公開の話が
いくつか出てきました。
呆然とさせられた人が自分でなくて良かった、と思うと同時に、
呆然とさせられた人の「天職」は何なのだろうか、と考えさせられるのです。
時代を見ながら変化していく必要性(人生の選択に関する戦略性?)、
変化したつもりだったのに変化が足りずに後悔する気持ち、・・・
考えるのを止めておかないと、眠れなくなりそうです。

   (2018年3月作成)