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◎本質を置き去りして進む日本(1/2)

 人工知能(AI)の本質的なことが知りたくて、人工知能に関する本を続けて読んでいます。
本質的なことを分かりやすく書かれた本で学んでいくと、
新聞などに踊っている新製品情報、新サービス情報やその開発趣旨が、
とても怪しいモノ(本質からかけ離れたモノ)に感じられるようになりました。

 この感じが「何か」に似ている、と直感したのですが、すぐに思い出せませんでした。
そして、思い出したその「何か」は、2000年頃に起きた ビジネスモデル特許騒ぎ でした。
 本質が何か、を把握しているつもりだった私は、分かりやすい言葉を選び、
単純化したモデル図を作成し、懸命に伝えようとしました。
が、そんな行動も虚しく騒ぎは続き、誤解はなかなか解けず、たいへん疲労しました。
 あの頃の自分が見た ビジネス界 と、今のAIブームが色々似ているように思えます。

   本質が何であるか、を見ようとしない人の方が、圧倒的に多い、という状況。
   本質が何かを理解しようとしない人が、理解しようとしない理由が
   単に、難しそうだから、面倒だから、有名なあの人がこう発言したから、
   といった、自分の頭で考えない状況。
   報道に関わるライターの多くも、根本から理解せずに記事を書く状況。

 ビジネスモデル特許騒ぎ で一儲けした人たちは、

   ビジネスモデル特許の本質が何であるか、を探求するより
   ビジネスモデル特許 と騒がしい中から、何が儲けのネタなのか、を探求し、

即座に実行していたように思い出します。
 AIブームで一儲けする人たちも、似ているような気がするな、
(AIの本質なんてどうでも良くて、今「AI」と言えば売れる儲かる、しか考えない)
とため息が出そう・・・

 ビジネスモデル特許の時と違うのは、政府が小さくない予算を付けていること。
(科学的な根拠に基づけば、AIでできることやAIの限界は判断できる、
 と先端のビジネス界が冷静さを取り戻しつつあるというのに・・・)
 まあ、自分はど真ん中の専門家ではない(し、政府との関係もない)。
だから、あの時よりも消耗したり、疲労したりはしないだろうけれど。

   (2018年4月作成)