生活拠点も職場も東京都内、という同業者から
「地方都市に住んで仕事もしたい」
という願望というか、妄想話を何度か聞きます。
この手の話題は「乗っかる」のも簡単ですから、
酒飲みの話題としては、それなりに盛り上がります。
ですが、この話題が私はあまり好きではありません。
_ a)生活拠点(家庭&住居)
_ b)仕事(職業)
をどうするか、という話題ばかりで、
_ c)自分(および自分の家族)とその地域の人々との人間関係
という視点が欠落した話題にしかならないからです。
「仕事」という要素が無かった子どもの頃は、
b)およびc)で考えていたはずだし、
親の転職や転勤という転機が訪れた場合、c)を重視して
親が単身赴任なり、転職を諦めたり、といった選択肢が出てきたはず。
地域の人々との人間関係が薄い、
または、a)およびb)があれば、c)を構築しなくても生きていける、
というのが現状だから、c)を考えないのでしょう。
あるいは、a)およびb)に基づいてc)を構築していけば良い、
と考えがちなのでしょう。
しかし、年齢その他の事情変化で、b)つまり「仕事」を失ったときに、
a)しか残らない ・・・・という危機感は、現実味が薄いのでしょう。
c)はお金では得られないし、構築には時間も色々なエネルギも必要なのです。
c)無しに、地方都市へ移転して暮らしていけるのでしょうか?
大都市には孤独を埋める手段はたくさんありますが、地方都市にはそれほど多くの選択肢は無いはずです。
(2018年5月作成)