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「おとな」の高齢化

何年か前からうすうす感じていることとして、
世の中で「おとな」と使われている言葉が、
私が子どもの頃に耳にしていた「おとな」よりも高齢化している気がしています。

幼児の頃、幼稚園の先生は、どんなに若くても「おとな」でした。
幼児の感覚としては、「成人」していれば おとな だったのでしょう。
一方、現在、メディアなどで目にする「おとな」は、中年以降、
場合によってはシニア世代を指しているようです。
(「オトナの週末」、「大人の休日倶楽部」、など)

責任を背負わなければならない世代に「おとな」という言葉が
使われているはず。成人式の中で、お祝いの言葉とともに耳にするように。
ところが、
責任のあるポジションを退きつつある、という世代を指している、
意味させようとしている。
的確な言葉が見当たらない、「シニア」、「老人」とは言いにくい、
という事情から「大人」という言葉を使っていると、私は推測しています。

安易な言葉選びは、広告業を代表とするメディア業界の怠慢のような気がします。

(2018年8月作成)