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質問を読んでこみ上げる怒りとその対処

 毎週、学生に授業アンケートを書いてもらっているのですが、
自由記載欄に、とんでもない質問が書かれていて、
怒りがこみ上げてくることは、しょっちゅうです。

 で、そのこみ上げてくる怒りの正体は何なのか、を探求していくと、
怒りが静まってくるのです。

 たとえば、先日、著作権の複製権侵害の事例を4つ解説しました。
すると、自由記載欄に、

  『だいたいの場合、大ざっぱな表現、偶然的なモノは侵害してはいない、ということなのだろうか?』

と書かれたアンケート用紙が来ました。
 これを見て、瞬間的に怒りが沸騰しました。
ストレスになるから、2日間目の付きにくい場所へ移動させ放置したのですが、 見返すと怒りが再燃します。
  とはいえ、放置後は爆発的な怒りにはならなかったので、
この怒りはどこから来るのだろうか、と冷静になって書き出してみる・・・
(自分の心のままを書くので、言葉遣いは乱暴)

1)こっち(私)が時間を掛けて、丁寧な資料も作って授業をしているのに、
 『だいたいの場合』といった、大ざっぱな括り方、理解しかできないのかよ!

2)お前ら(受講している学生)、デザイン専攻のくせに、
 自分の創作物が著作権侵害になるか否か、という参考になる事例を
 真剣に探求しておかなくて良いのか?

3)これは、皆さんの将来にとって大切なことだから真剣に探求せよ、って授業では強調していたのに、聞いてなかったのか、馬鹿者!

といった具合。
でも、このように書き出してみると、だんだん怒りが収まってきます。
 更に冷静になってくると、

a)必修ではない選択科目だから、「要するに」という点だけ抑えておきたい、
 という気持ちには、なるかもなぁ。

b)資料を作ったとか、時間を掛けて喋ったとか、こっちが頑張っているつもりでも、
 重要さを感じ取ってもらえなかったということだから、
 こちらの伝え方にも、問題があるのだろうなぁ。

といったことにまで、考えが至る・・・
学生の気持ちを想像できたり、自分の授業の稚拙さを反省することにはなりました。
怒りが消えてしまう、というようなところまで、人間ができていないけれど。

     (2019年6月作成)